全てが……見える!
それほど昔じゃない昨今のころ、こう言われた。
「狭霧さんのシナリオってわかりやすいよね」*1
微妙に誉め言葉のような、誉め言葉じゃないような、そんな台詞。
苦笑するしかなかった。喜んで良いのやら悩むべきなのか、良く分からないので徒然にここで書いてみる。
わかりやすいシナリオが善か悪かは置いておいて。
何をして良いのか分からないシナリオを作るのはやめようと思っている。
例えば情報開示。……未だに下手なんだけどね。最近では一つの情報から芋蔓式に次、何を調べるべきか、と言うリンクを張っている。……時々、ぶった切れるけど。
なもので、最近はある一定以上になるとNPCが喋っちゃう。PLは調べても調べなくても良いけど調べれば分かるし、調べていれば
「俺は知ってるものね」
といい気になれる。あと、NPCに優位に立てる*2って感じかな。
で、その人が示したのは
「ほら、ハンドアウトを見た瞬間、何をして欲しいのかが読めると言うか」
って事だった。
『いったい なんなんだ! お前のセッションは……まともなGMなのかよ?! どういう事なんだ?!』
『あんたの方はどうなんだ? そのハンドアウトは何だ?』
『俺のは技術 だ。TRPGには未知の部分がある!』
まぁ、ハンドアウトや今回予告のルールはそう言う、「PCが何をして良いのか」の指針を出す為のものだと思っているから、その指摘は的を射てるし、FEARさんのゲームでそう言う事を学んだつもりだから、悪いことじゃないはずなんだよねぇ。
時間管理も楽だし、進行もスムーズになる*3。
では、何故引っかかるのか。
やっぱり、どんでん返しがない、内容がたやすく推測できる、と言う事かと思う。
シナリオを作っていて
「あ、やっぱり」
とか
「そうなると思っていた」
と言う返答は結構嫌だなぁ、と思う。個人的に
「うわ、このシナリオ、俺の予想の斜め上を行きやがった」
と感心したいと言うのがあるので、そう言うシナリオを自分が書きたいだけかも知れない。
まぁ、とは言え。
・ピンチになったら今まで伏線もなかった仲間が助けに来た!(あるいはある程度しか匂わせていなかった敵が寝返った)
・何と今まで持っていたペンダントが突如沸いてきたように物語の鍵を!
・そのヒロインは実は……(ただの人だと思っていた幼馴染みが実はある秘密を)!
的な
「いきなり××!」
って展開は嫌いだったりするんだけど*4。だから、もしかしたら裏を掻くシナリオは作れないのかもなぁ、と思う。うん。
少なくとも、そう言う裏を掻くんだったら
「あー、なるほど。あれはそう言う事だったのか」
と頷くように作りたいかな。
何にせよ、GMの役割は自分の作ったシナリオで周りを楽しませることなので*5、判りやすいとか奇をてらったとかそう言うのはどうでもよく、周りが
「いや、今日のシナリオは楽しかった。またGMしてくれ」
と言ってくれるシナリオを書けるようになりたいと思う。
結局はそんなオチ。