悪いのはGM
まず始めに。
自分はシナリオの裏を掻かれるのは好きだ。思いがけない行動に出た際、それで事が好転した時、PLを賞賛するし*1、自分もそう言う機転により好転に導くプレイヤーでありたいと思っている。
それに、コンピューターゲームと違い、TRPGはそれが許されるゲームであるから、だから好んで遊んでいる、と言うこともある。
さて。
だけども。
PLの発想がいつも事件を好転させるとは限らない。
もちろん、その逆もある。
最近のゲーム……と言うかFEARさんではそう言う事故をなくすために「今回予告」「ハンドアウト」と言うツールを使い、GMのしたいことをそれとなくPLに伝えるという手段を用いているのだけども、ここで一つ、自分が酷く落胆した一言を聞いた。
「俺のキャラがこうなったのはGMのせい」
例えば、あるシナリオで準ヒロインであるPC2をヒロインの妹と設定したとき*2、それを選んだPLが言った台詞。PC1に「お兄ちゃん、お兄ちゃん」と言い回り、姉と絡まずシナリオは停滞しかけ、クライマックス前に言ったのが、
「だって、GMがそう言うキャラを望んでいるんだもん」
例えば、組織とそれに反する人間関係で揺れたときのPLの台詞。GMとしての希望はジレンマの中で何を選択するか、を見せて貰うことであり、選択そのものは二の次だった。そして自分の選択に対して
「そんなシナリオを組むGMが悪いんであって自分は悪くない」
そして。
本人に罪はなく、ただ仇の娘だからとその少女を殺そうとした復讐者を、「壊れる前は優しい人間だったはずだ」と守った人間の台詞。
「そんなハンドアウトを渡すGMのせいであって、俺のせいじゃない」
やーね。外罰的って。
と、片づけるのは簡単なんだけどねぇ。
どうして自分で選択した道を他者の責任と言うことが出来るのか。
ならばどうしてそのハンドアウトの立ち位置を選ぶのか。
どうしてそのGMの元でTRPGをするのか。
……まぁ、単に自分が悪いって認められない、それだけなんだろうなぁ、と思いつつ。
今日、本屋でとある本を立ち読みしたらそんなことを考えていた。
と言うか、そんなことを言う人がいるから、うちのサークルのGM人口は少ないのかなぁ、と思うわけで。
SNPコンのスタッフの台詞じゃないけど、
「マスターの心を知れ」
って、判って欲しいなぁ、と思う。