ラクーンシティの犯罪者達


VIOLENCE - The Roleplaying Game of Egregious and Repulsive Bloodshed

VIOLENCE - The Roleplaying Game of Egregious and Repulsive Bloodshed


 セッション終了と共に眠気に襲われるモノの、ヤギーくんがまだ終わっておらず、帰れないのでしばらく居眠りをする。
 目が覚めると、目の前には新たなセッションの気配が。


「やります?」
「何するんですか?」
「ヴァイオレンスです」 


 なっ! あの田中天先生のブログであんな素敵な紹介をされたあのゲームですか!


 と言うわけで、参加。
 次々と帰宅者が居たため、結局、QTのプレイヤーさんと二人組。


 ……念のため言っておきますが、ヴァイオレンスですからね。
 あと、ここから口調が変わりますが、それ相応なので気にしないように。


 ヴァイオレンスですから!


 で、マスターが用意したラクーンシティ(仮名)で傍若無人の限りを尽くす糞野郎どもがこいつらってわけだ。


・“20秒の”ブル・ジョワジー
 ああん? ブルって最低男の名前をしらない? あいつはマーダーホリックでネクロフィリアだ。意味が知りたかったら辞書でも引きな。
 あいつの得物は無差別にだが、主に女に向けられるな。あんたもあんな男に襲われたくなかったら金目のモノをもってラクーンシティを出歩くのはやめときな。
 もっとも、あんたが正視に耐えない顔をしていても、あのクソ野郎には関係ない。あいつにあるのは生きているか、死んでいるか、だ。
 全ての犯罪を20秒で終わらせる事から“20秒の”って二つ名を持ってやがる。はん、どんな犯罪でも、だ(下卑た笑みを浮かべる)。



・カユ・ウマ
 で、そのブルの右腕で唯一の舎弟がカユ・ウマだ。こいつは意外と頭が切れる。まぁ、そこら辺のクソ野郎どもよりって程度だ。おそらくそこら辺の中学生の方がまだ頭が良い。
 ブルがネクロフィリアなら、こいつはサディストだ。根っからの、な。もしも犠牲者になりそうになったら何も言わない事をお奨めしてやる。ちょっとでも何か弱みを見せたらいまわの際まで、それを突かれる事になるぞ。まぁ、ブルが居ないと何も出来ない優柔不断男だから、単独であっても怖くはねぇ。
 ただし、ブルと一緒にいたら気を付けろ。こいつの犠牲者がブルの犠牲者になる、ま、そう言うコンビだ。


 ……面倒になったので、口調は極力普通に戻します。


 で、このクズどもがOPで言い渡されるのは、24時間以内に借金を返さなければ身体で支払って貰うって事。身体で奉仕? もちろん違う。「心臓がいくらか知っているか?」
 ちなみに、二人の借金、併せて3100ドル*1
カユ:「あ、兄貴ぃ。俺たち、どうやって借金を返しましょう」
ブル:「何を言ってやがんだ、カユ。俺たちの出来る事は一つしかねーだろう」
 そして、クズ二人は武器を片手にダンジョン踏破つまりは、強盗に走るのでした。


 最初の犠牲者は純朴な田舎娘。ちょっと都会に揉まれたためすさんできているけど基本的にはちょっとした田舎娘。もちろん、呼び鈴で鍵こそ開けさせたモノの、チェーンを開けるなんてそんな愁傷な真似は……
カユ:「兄貴ぃ、俺、“おねーちゃんに惚れさせる妖しい瞳”技能をもってるぜぇ。『実は、いま、大変困っていまして』」
田舎娘:「は、何でしょう?(がちゃりと扉を開ける)」


 ……簡単にドアが開く。


ブル:「ひゃっはー、金が必要なんだよーーーっ」


 あわれ、最初の犠牲者誕生。


 その後、クズどもは街を荒らしまくり、何とか1100ドルまで入手する。
 で、最後に入ったのは幸せそうな家庭。


GM:「そこでは幸せそうな家庭が。『ねぇ、ジョンさん。今度どこかに連れて行ってよ』『こーら、もうジョンさんじゃなくてお父さんでしょ?』『あっはっはっは。マイクくん、よろしくな』
カユ:「おんおんおんおん。なんて泣ける家族愛だ。兄貴ぃ、ここは駄目ですぜ」
ブル:「ああ、そうだな。カユ」
クズ二人:「「世の中がどういうモノか、教えてやらねぇとな!」」


 惨劇。
 だが、クズどもが調子をぶっこいていたのもここまでだった。


GM:「では、奥さんが奥の部屋に逃げるよ」
ブル:「追いかけるぜ。俺から逃げれると思うなよ」
GM:「そして、奥さんはベットルームからハンドガンを取り出し……バン」
ブル:「ぎゃー、いてぇよ。いてぇよ。わ、わるかった。悪かったよぉ。(カユを指さして)俺はあいつに騙されていたんだ。全てあいつが悪いんだよぉ」*2


 何とか駆けつけたカユが奥さんを昏倒させ、家捜しの結果、600ドルを手に入れたモノの。
 後に残ったのは床に転がり、泣き叫ぶブルの兄貴の姿。


カユ:「ちっ。兄貴が、兄貴がっ。兄貴ぃ、起きてよ、兄貴ぃ、……バン(銃を発砲する)」


 自分の借金を返せる額を手に入れたからと、ブルを射殺するカユ。プレイヤー&GMともに大爆笑*3


 そして、意気揚々と引き上げる中*4、血まみれのシャツを警官に見つかり、問答無用で射殺される*5


 ……やっぱり世の中のゴミは消えるべきだよね、良かった良かった。
 そんなハッピーエンドなゲームでした。

*1:約30万ちょっと。……そう言えばサイバーパンクって「ビール代で街の住人はお前を殺してくる」だったなぁ

*2:ヴァイオレンスは精神点が0になると無条件降伏をし出す。ブルは色々蓄積しており、その一撃で0になった

*3:ブルのPL「げっ。俺が無事だったらカユを殺すつもりだったのに!」

*4:もちろん、得物は全てブルに握らせ、強盗殺人は押しつけたつもりで

*5:抵抗はしたものの、ヴァイオレンスにおいてサシで警官に勝つ確率なんて1/3程度しかない