神業とシナリオブレイク
今日はN◎VAの話だよ。
トーキョーNOVA The Detonation (ログイン・テーブルトークRPGシリーズ)
- 作者: 鈴吹太郎,ファーイーストアミューズメントリサーチ
- 出版社/メーカー: エンターブレイン
- 発売日: 2003/09/01
- メディア: 単行本
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そんなわけで井上(仮)さんのGM日記が更新されたと、ちょっと思うところがあったので、自分なりに神業に対する考えを書いてみます。
まず、断っておきますと、私自身は基本的に神業はPLの好きな演出をすべきと言う、一応の容認派です。
曰く「何やっても構わないけど、自己責任で」って。
いや、神業だけじゃなくて全てにおいても良く言えば自由奔放、悪く言えば無責任。
「じゃあそれで」なんて良く言う台詞ですし。「僕は止めませんよ」っても言いますか*1。
ただ、それに対して責任を持てないのは好きくないなぁ。って感じ。
一応、自分なりの規定は
「片方が損や得になりすぎない」:ある一定以上のソースを払っているのだったら、それに対して何らかの報酬や報復をすべき
って感じで*2。
あと、「それを使うとシナリオ中に損になるよ?」ってのも一つ。シナリオ中に使い所を規定していた場合だと、一応言う。それでもキャストが無視するなら、まぁ、それは仕方ない。好きに演出する。もしくはゲストがそれに対してのソースを払う……かな。
でも、想定していると、「それはGMの押しつけだ」と言う問題を言う人もいるから、なかなかバランスが難しいところなんだろうなぁ。その点は他のゲームだろうと、クリアできていない。
まぁ、とりあえず。
ゲームは基本的にみんなで楽しくなるべきだと思う。
PL一人だけが楽しくても、PL一人だけが楽しくなくても、それはいいゲームじゃないと思うのだ。
言ってしまえば、みんな、貴重な時間を支払っている参加者であり、ともすれば自分には何でもない方法で来ていても、その人は現在のゲームをするために色々な代償を支払っている可能性があるわけだしね。
だから、やっぱり自分を含めた一緒にゲームする人には満足して帰って欲しいなぁ、と思うわけさ。
「あー、今日は楽しかった」
GM(RL)していても、PLしていても、誰かがその言葉を言ったら、その日は凄くいい一日じゃないかなぁ、と*3。
だもので、不当な神業使用はシナリオブレイク、と言うこともあるけども、「楽しければそれはシナリオブレイクとは思わない」ってのが自分の結論*4。
ただ、楽しい理由が「GMがあたふたしている姿を見るので」ってのは頂けないなぁ。シナリオ作ったり、PL達の調整をしたり、GMはGMでPLの何倍もの労力を払っているので、そのあたりは敬意を表して。
ところで疑問なんですけど。
井上(仮)さんのところにあった日記だと発端は「神業に自由がない」で憤っている感じでしたが、逆に「RLの指定がないので何をやっていいか分からない」で怒る人って居るんでしょうか?
……いや、RPGする人間に
「えー。何が出来るか誰かに言って貰えないと何も出来ない」
って依存型(>マネキンスタイル)の人間がいるとは思っていないんですけど。
もしもそう言う考えの人がいるのであれば、井上(仮)さんが言うところの「物語編集提案券」を捨てている真似だと思うので、それはもったいないと思うですよ*5。
いや、RLの指定も大切だとは思いますよ。
でも、ハンドアウトの時点で提唱しているわけですし。残りの二つのスタイルは自分で選んだものですし、そういうことで。……で、結局、自己責任の問題になると言う。
誰に聞いたか忘れましたけど、とりあえず神業に関しては感銘を受けた次の台詞で締めにしましょう。
「N◎VAは神業を用いることでどんな無茶でも通すことが出来るゲーム」
どんなことでも神業だから仕方ない*6。
その神業を攻略するのがN◎VAの楽しみの一つ。
僕はそう思っています。
*1:本人と周りが本当にそれで楽しいのなら、別にいいじゃんと思ったり思わなかったり
*2:で、どうしても払えないと思ったら素直に謝る。「ごめん、自分の処理能力では限界があるから取り下げてくれないかな?」
*3:まぁ、その人だけが楽しかった、ってのは別として
*4:だから、ただ何となく理由もなく神業を使う、ってのはシナリオブレイクだと思う。結果的に楽しくなるのはともかく、それだけなら楽しくないので
*5:とは言え、それがその人のスタイルだって言えば、何にも言えないのですが
*6:例えばゲストが